ホーム・インスペクションを知ろう!

中古住宅の流通にはインスぺクションが不可欠に??
中古住宅の流通にはインスぺクションが不可欠に??
(NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会提供)

国土交通省は2012年3月に策定された中古住宅・リフォームトータルプランや、有識者会議『不動産流通市場活性化フォーラム』が同年6月にまとめた提言において、インスペクション(建物診断・検査)に関するルール整備の必要性が盛り込まれたことを受け、2012年12月27日、第1回既存住宅インスペクション・ガイドライン検討会の開催を始めとして、事業者の資質や診断・検査項目のあり方をテーマに検討会を計4回行い、それを踏まえて2013年4月26日、既存住宅インスペクション・ガイドラインの最終案をまとめた。ガイドラインの対象は、既存住宅の取引時における利用を前提とした基礎的なインスペクション(既存住宅現況調査)で、共通して実施されることが望ましい検査項目や方法・手順が示された。この他インスペクター(診断士)について、能力的資質の目安や、守るべきルールも提示された。また、トラブルを防ぐ狙いから、「適切な説明」を重視。事業者や検査の内容・結果に関する留意事項などを「重要事項」として業務受託時に説明したり、消費者に事業者選びの参考としてもらう目的も含めてホームページ上に掲載したりする必要性があることも盛り込まれた。今後、ホーム・インスぺクションの認知度の急速な高まりを受け、建設・不動産業界においても住宅流通分野における新しいビジネススタイルとして定着していくのかもしれない。


≪ホーム・インスぺクションとは何をする?≫

まず、あまり聞きなれないと言う方々にこの業務の概要を説明しますと、ホーム・インスぺクションという言葉は、「住宅建物の調査及び診断」という意味で使われています。住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、また専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見極め、アドバイスを行う専門業務で、中古住宅に対する建物のコンディションを把握し、安心して取引を行うことを目的としています。
例えば、不動産仲介会社や売主事業者などが手掛ける中古住宅の品質を、目視できる範囲で予め明らかにしておくことで、購入者への安心感を与えると共に、購入後の適正なメンテナンス箇所や時期、およその工事費用などが示されることによって、中古住宅がより活発に取引される市場を形成出来るとの考え方から、消費者だけに係わらず事業者においても利用され始めています。

≪インスぺクションの具体的な方法は?≫

NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会(注1)では、消費者が主に中古住宅を売買する前に、目視で住宅のコンディションを把握して報告する、という業務に対し、比較的短時間で、可能な範囲で行う「一次診断」と位置づけています。病院に例えるなら、「健康診断」のレベルで、雨漏りの根本原因を探ったり、特定の部材の劣化進度を調べたり、又、オプションで「耐震診断」をすることも可能ですが、消費者(診断の依頼者)が何を目的としているかによって、その診断内容は異なってくるとも言っています。
そして、建築・不動産取引・住宅診断方法などにおける一定以上の知識、高い倫理観を有することを消費者に明示するために、資格試験(同法人が行っている)の合格者が公認ホームインスペクターとして、それらの調査と報告を行います。
具体的には、
 1)外回りの状態
 2)室内の状態
 3)床下の状態
 4)小屋裏、天井裏の状態
 5)設備の状態
の項目別に、
・目視中心の非破壊検査
・確認範囲は歩行可能な範囲
・屋根は双眼鏡やバルコニーから確認
・外壁、バルコニー、外階段、室内、床下、小屋裏、屋内給排水設備、換気設備、ビルトインガレージなど、建物本体並びに建物に付属する部分を基本範囲として調査し、現地でのアドバイスと後日報告書を提出することとしています。

一戸建既存木造住宅の調査箇所の参考図
一戸建既存木造住宅の調査箇所の参考図
(NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会提供)

≪ホーム・インスぺクション業務の問題点は?≫

これまで述べてきたように、中古住宅の性能や品質を不安視する消費者にとっても、後々のトラブルを事前に回避したい事業者や売主にとっても、望ましいサービスであるとする反面、実際の現場での問題点を指摘する声もあります。
最も重要な問題は、インスペクターの調査の見落としや不備による欠陥が発覚した場合の補償問題です。日本ホームインスペクターズ協会では、このような事態を想定して有資格の必要性や保険の整備に力を入れています。不動産業者の場合、宅地建物取引主任者に課せられる重要事項の調査と説明義務に対する賠償責任保険制度(宅地建物取引業者特約付包括職業賠償責任保険)などが用意されていますが、ホームインスペクター向けの業務賠償保険は現在のところ整備されていないのが現状です。これらの保険創設はインスぺクションを普及させるにあたっては不可欠であると言います。
又、折角契約までこぎつけた物件に対し、インスぺクションを導入した結果、思わしくない評価が下された場合の契約破棄や、逆のモラルハザード(故意の隠ぺい)など、不動産業者にとっては制度と裏腹の事情も垣間見えます。
しかし、住宅ストックの活用や流通市場の活性化を図るためには消費者の不安を取り除き、レベルの高い中古住宅の商品価値を実現することは必須であり、アメリカの例(Back on the Market=インスぺクション結果による白紙解約の制度化や売主や仲介業者と独立したインスペクターの斡旋)などを参考に、我が国における特徴的なインスぺクション手法と法整備の確立が望まれるところです。

(注1)NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会:住宅購入者が安心して住宅を購入できるよう、瑕疵(欠陥)の有無などを診断できる専門家を育成し、住宅流通の透明化・活性化を促すことを目的として2008年に設立。公認ホームインスペクターの資格試験・研修や、消費者への公開、建物知識の普及活動を行っています。
ホームページ http://www.jshi.org/

※参考資料及び引用文献
NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会HP
「住宅市場改革(案)」不動産コンサルタント長嶋修セミナー資料
「不動産流通市場活性化フォーラム提言」国土交通省建設産業局

宅建業者専用QAセレクション Z−SupportDB概要

(公社)全日本不動産協会提供 不動産専門ポータルサイト
Z-portal
https://www.kinki.zennichi.or.jp/portal/

Z・brain.NET

Z-supportにZ-supportDBの機能が加わりました。
相談・アドバイスの手間を経ず、直ぐに必要な回答を探し出せます。
カテゴリーからの選択式検索や、フリーワード入力での検索が可能です。
業務上の疑問に是非ともお役立てください。



【カテゴリーの種類】
選択(1)法律(不動産関係法令・民法・借地借家法・その他)
      税務(会社関係・相続、贈与、不動産関係税制)
      業務(鑑定・設計建築・分譲・開発行為・重要事項説明・契約、特約関係)
      登記(権利関係・表示関係・分筆合筆・法人関係法令)
      労働(雇用契約・社会保険、労働保険関係、就業規則)
<例> 法律(不動産関係法令・民法・借地借家法・その他)のデータベース詳細項目
  選択(2)民法の規定に関する質問
    選択(3)→相隣関係・相続/贈与/遺言・成年後見・契約・賃貸借・時効・占有
  選択(2)商法の規定に関する質問
    選択(3)→商事仲介・仲介営業・寄託・商号
  選択(2)刑法の規定に関する質問
    選択(3)→住居侵入等・文書/印章偽造・脅迫/詐欺/恐喝・信用毀損及び業務妨害・横領
  選択(2)民事訴訟法、刑事訴訟法の規定に関する質問
    選択(3)→民事裁判手続き・刑事裁判手続き・差押/仮差押/仮処分・訴訟費用/弁護士費用等
  選択(2)宅建業法の規定に関する質問
    選択(3)→免許/宅建主任者/営業保証金・媒介制度・重要事項の説明/書面の交付・業務・禁止事項
           ・指定流通機構・指定保証機関/指定保管期間/保証協会・監督/罰則・報酬
  選択(2)建築基準法、都市計画法の規定に関する質問
    選択(3)→建築物/敷地/設備・地域/地区/街区・建築協定・指定機関等/建築審査会
  選択(2)農地法の規定に関する質問
    選択(3)→権利移動と転用・農業委員会
  選択(2)借地借家法(旧法含む)の規定に関する質問
    選択(3)→借地権・借家・訴訟手続き・旧法
  選択(2)反社会的勢力、暴力団等関係法令の規定に関する質問
    選択(3)→暴力団排除条例・暴力団対策法
  選択(2)その他の法令の規定に関する質問

[操作方法]

 「★業務→重要事項説明→瑕疵担保」 検索しましょう・・・。



ゼネットのID・パスワードを入力しましょう。


“カテゴリー”から検索してみましょう。
選択(1):[業務]
選択(2):[重要事項説明]
選択(3):[瑕疵担保(心理的瑕疵・欠陥]
又は“フリーワード検索”で、
調べたい内容のキーワード(例:瑕疵担保)を入力しましょう。