宅地建物取引主任者資格試験・模擬問題

【民法】

【問1】

不法行為に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. 1 Aがその過失によりB所有の建物を取り壊したがAの不法行為に関しBにも過失があった場合でも、Aから過失相殺の主張がなければ、裁判所は、賠償額の算定に当たって、賠償金額を減額することができない。
  2. 2 不法行為による損害賠償請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知ったときから20年間行使しないときは時効によって消滅する。
  3. 3 不法行為による債権を自働債権として相殺することができない。
  4. 4 不法行為に基づく損害賠償請求権は、被害者からの催告がなくても、その損害の発生のときから遅滞となる。

【問2】

建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 1 建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合には、集会において、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数で、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をすることができる。
  2. 2 管理者は、規約の定め又は集会の決議により、その職務に関し、区分所有者のために原告又は被告となることができる。
  3. 3 規約の設定・変更又は廃止は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によってする。
  4. 4 管理者は、少なくとも毎年2回は集会を招集しなければならない。

【宅地建物取引業法】

【問3】

宅地建物取引業者Aは、自己の所有する宅地について、自ら売主となって、Bと売買契約を締結した。この場合、宅地建物取引業法第37条に基づく書面(以下、この問において「書面」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法に違反するものはどれか。

  1. 1 Aは、瑕疵担保責任に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置についての定めについて、特に定めなかったので、書面にその記載をしなかった。
  2. 2 Aは、損害賠償額の予定について、特に定めなかったので、書面にその記載をしなかった。
  3. 3 Aは、当該宅地の引渡しの時期について、特に定めなかったので、書面にその記載をしなかった。
  4. 4 Aは、当該宅地に係る租税その他の公課の負担について、特に定めなかったので、書面にその記載をしなかった。

【問4】

宅地建物取引業者Aは、自ら売主としてB所有の宅地をCに売却しようとしている場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 1 Aは、Bが宅地建物取引業者であっても、Bとなんらの契約を締結していなければ、宅地建物取引業者でないCと、その宅地の売買契約を締結することができない。
  2. 2 Aは、Bとすでに売買契約を締結していても、その契約が予約にすぎない場合、宅地建物取引業者でないCと、その宅地の売買契約を締結することができない。
  3. 3 Aは、すでに売買契約を締結していれば、その契約がBが代替地を取得することが停止条件となっている場合でも、宅地建物取引業者でないCと、その宅地の売買契約を締結することができる。
  4. 4 Aは、Bとの間でなんらの契約を締結していない場合、宅地建物取引業者であるCと、その宅地の売買契約を締結することができない。

【法令上の制限】

【問5】

農地法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 1 ゴルフ場の建設の用に供するために4ヘクタールの農地と併せて5ヘクタールの採草放牧地を取得しようとする場合は、農林水産大臣の農地法第5条の許可を受けなければならない。
  2. 2 農林水産大臣又は都道府県知事は、農地法第5条の許可を要する転用について許可を受けずに転用を行った者に対して、原状回復を命ずることができる。
  3. 3 農地又は採草放牧地の賃貸借の当事者は、都道府県知事の許可を受けなければ、賃貸借の解除を行うことができない。
  4. 4 農地又は採草放牧地の賃貸借は、その登記がなくても、農地又は採草放牧地の引渡しがあったときは、これをもって第三者に対抗することができる。

【解答と解説】

【問1の解答と解説】 正解4 [不法行為の意義と効力]

  1. 1 誤り。被害者に過失があったときは、加害者の過失相殺の主張がなくても、裁判所は、賠償額を減額することができる(判例)。
  2. 2 誤り。不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又は法定代理人が損害及び加害者を知ったときから3年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から20年を経過したときも同様である。
  3. 3 誤り。不法行為による債権を受働債権として相殺することはできないが、自働債権として相殺することはできる(判例)。
  4. 4 正しく正解。不法行為に基づく損害賠償債務は、被害者からの催告がなくても、その発生の時から遅滞となる(判例)。

【問2の解答と解説】 正解4[集会]

  1. 1 正しい。建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合には、集会において、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数で、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をすることができる。
  2. 2 正しい。管理者は、規約又は集会の決議により、その職務に関し区分所有者のために原告又は被告となることができる。
  3. 3 正しい。規約の設定、変更又は廃止は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によってする。
  4. 4 誤りで正解。管理者は、少なくとも毎年「1回以上」は集会を招集しなければならない。

【問3の解答と解説】 正解3[書面の交付義務]

  1. 1 違反しない。瑕疵担保責任に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置についての定めについては、その定めがあるときに限って、その内容を書面に記載しなければならない。
  2. 2 違反しない。損害賠償額の予定に関する定めについては、その定めがあるときに限って、その内容を書面に記載しなければならない。
  3. 3 違反するので正解。宅地建物の引渡しの時期は、必要的記載事項であり、必ず、書面に記載しなければならない。
  4. 4 違反しない。取引物件に係る租税その他の公課の負担に関する事項は、定めがあるときに限って、その内容を書面に記載しなければならない。

【問4の解答と解説】 正解1[自己の所有に属しない宅地又は建物の売買契約締結の制限]

  1. 1 正しく正解。自己の所有に属しない宅地について、その物件を取得する契約を締結しない限り、たとえその者が宅地建物取引業者であっても、宅地建物取引業者でない者と当該宅地の売買契約を締結することができない。
  2. 2 誤り。宅地建物取引業者が物件を取得する契約には、予約も含まれるので、売買契約の予約をしていれば、宅地建物取引業者でない者と当該宅地の売買契約を締結することができる。
  3. 3 誤り。宅地建物取引業者が物件を取得する契約には、停止条件付のものは含まれない。宅地建物取引業者でない買主と売買契約を締結することができない。
  4. 4 誤り。買主が宅地建物取引業者であるときは、「自己の所有に属しない宅地又は建物の売買契約締結の制限」は適用されない。したがって、宅地建物取引業者は他人の物件を取得する契約を締結していなくても、宅地建物取引業者と売買契約を締結することができる。

【問5の解答と解説】 正解1[転用のための権利移動の制限(5条許可)他]

  1. 1 誤りで正解。農地と採草放牧地を同一の事業目的に供するために取得するときには、採草放牧地や全体の面積にかかわらず、農地の面積が4ヘクタールを超える場合にのみ、農林水産大臣の許可を要する。
  2. 2 正しい。農林水産大臣又は都道府県知事は、必要な許可を受けずに転用を行った者に対して、相当の期間を定めて、原状回復を命ずることができる。
  3. 3 正しい。農地又は採草放牧地の賃貸借の当事者は、都道府県知事の許可を受けなければ、賃貸借の解除、解約の申入れ、合意による解約、更新しない旨の通知を行うことができない。
  4. 4 正しい。農地又は採草放牧地の賃貸借は、その登記がなくても、農地又は採草放牧地の引渡しがあったときは、これをもって第三者に対抗することができる。

不動産フォーラム2014_in_HYOGO開催のお知らせ

公益社団法人全日本不動産協会 全日本不動産近畿流通センターでは、一般消費者の皆様に対し、開かれた不動産業界を広くアピールして、安全で安心な不動産取引を推進するとともに、信頼産業としての社会認知と情報公開による消費者保護を大きな目的として、事業を行っております。
今年度に実施予定の公益事業の一つとして、標記不動産フォーラムを開催することになりましたので、各位にその概要をお知らせいたします。

<全日近畿・不動産フォーラム2014 in HYOGO>

テーマ 『阪神淡路大震災から20年、市民目線で考える地域の活性化』
開催日時 平成26年11月2日(日) 午後2時 開演
会場 神戸新聞「松方ホール」【神戸市中央区東川崎町1-5-7 神戸情報文化ビル4階】
JR神戸線『神戸』駅下車 ハーバーランド方面へ徒歩約10分
プログラム 12:30 開場
13:30 開会式
14:00 第 1 部 講演会(桂文珍 他) 開演
15:15 第 2 部 パネルディスカッション 開演
16:20 終演
趣旨 一昨年は、大阪市において「巨大災害に備える住宅の防災」をメインテーマに不動産フォーラムを開催いたしました。神戸大学名誉教授の室﨑益輝氏に、確実にやって来ると言われている東海・東南海・南海地震といった未曾有の大災害への備えと、減災に向けた個々の取り組みについて御講演をお願いし、その後、有識者を招きパネルディスカッションを行いました。
今年度は、前回の大阪での開催テーマを受けて、阪神淡路大震災から間もなく20年を迎える被災都市神戸の震災復興の現状について、自身も阪神淡路大震災の被災者である神戸市在住の落語家、桂文珍氏に御講演(落語)をお願いし、又パネルディスカッションを通じて、神戸市内被災地再開発後の問題や、地域活性化について、市民目線で見た神戸の震災復興20年について考えます。
参考 神戸新聞 阪神淡路大震災20年 連載・特集から
http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/sinsai/20/rensai/P20140619MS00130.shtml

全日近畿・不動産フォーラム2014 in HYOGOの企画立案は、近畿流通センターの不動産フォーラム実行委員会が担当しています。坂本運営委員長を実行委員長に、各本部の精鋭11名で構成しています。同委員会は、昨年末に発足して以後、今年の11月の開催に向け、定期的に委員会を開催して着実に準備を進めております。皆様のご協力のもと、成功裏に終わるよう努めて参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。