【2018年5月号特集】
空家の流通活性化!空家等低廉物件の媒介で受けとれる報酬額の改正

空家・空地の流通円滑化に向けた売買・交換の媒介等の特例として、宅建業者が受領できる報酬額を定めた告示が平成30年1月1日より施行されました。

では、どのように改正されたのでしょうか?

低廉な空家等の売買・交換の媒介等に際し、通常の売買の媒介等と比較して現地調査等の費用を要するものについては、現行の報酬上限額に加えて、当該現地調査等に要する費用相当額を合計した金額18万円(消費税相当額を含まない。)を上限に受領できるとされております。

仲介手数料の上限が変わったことは知っていても、低廉な中古物件だけなのか?そもそも低廉な空家等とは何か?等まだまだ浸透していないように思いますので、今回は、変更内容について説明をしたいと思います。

1、 低廉な空家等とは?
低廉な空家等とは新しい報酬額表にも記載されておりますが、「売買に係る代金の額(当該売買に係る消費税相当額を含まないとする)又は交換に係る宅地若しくは建物の価額(当該交換に係る消費税相当額を含まないものとし、当該交換に係る宅地又は建物の価格に差があるときは、これらの価値のうちいずれか多い価格とする。)が400万円以下の宅地又は建物をいう。」とありますので、簡単に言うと取引価格が400万円以下の不動産売買又は交換全般です。

2、 仲介手数料の上限について
今回の改正に伴う上限額の変更は特例であり、厳密にいうと仲介手数料は今までと変わっておらず、仲介手数料とは別に、低廉な空家等の取引時は当該現地調査等に要する費用相当額を請求出来る。という内容です。
但し、仲介手数料と当該現地調査等に要する費用相当額の合計は18万円の1.08倍を超えてはならないとなっています。

3、 売主、買主どちらにも適用されるか?
答えはノーです。
前項でも書きましたが仲介手数料は変わっておらず、依頼者(空家等の売主又は交換を行う者である依頼者)から受け取ることができるとありますので、この規定に基づき宅地建物取引業者が受けることのできる報酬は、空家等の売主又は交換を行う者である依頼者から受けるものに限られ、当該空家等の買主又は交換の相手方から受ける報酬については、今までと同様(告示第二)の計算方法による為、買主に当該現地調査等に要する費用相当額は請求出来ません。
今回の改正は売主又は交換を行う者である依頼者のみに適用となります。

取引額 売主
(交換の依頼者)
買主
(交換の相手方)
200万円以下 18万円+消費税 取引額の(5%+2万円)+消費税
200万円超400万円以下 18万円+消費税 取引額の4%+消費税

※上記は上限額となります。

<例>200万円(税抜き価格)の中古物件を媒介した場合
売主から受領できる報酬額の上限 上限194,400円(18万円+消費税)
108,000円(200万円×5.4%)+現地調査費用
買主から受領できる報酬額の上限 上限108,000円 ※従来どおりの上限
108,000円(200万円×5.4%)

4、 今後の注意点
当該現地調査等に要する費用相当額は、媒介契約の締結に際し、予め報酬額について空家等の売主等である依頼者に対して説明し、両者間で合意する必要があるとされております。
また、現地調査等に要する費用相当額を受領した場合の領収証但し書には、仲介手数料だけではなく、現地調査等の費用も付け加えた方が良いと思われます。

あくまで前例のないことなので、個々の対応もあると思いますが参考になればと思います。